万一に備えるための〜保険の相続対策
万一に備えるための〜保険の相続対策
文書作成日:2019/04/05


 死亡保険金を受け取ったことで、扶養控除の対象者から外れますか?




 私は、自分の両親を扶養に入れて、毎年扶養控除の適用を受けています。
 今年、次の生命保険契約に係る死亡保険金を母が受け取りました。
 この死亡保険金の受け取りにより、母は私の扶養から外れ、扶養控除の適用が受けられなくなるのでしょうか?

  1. <生命保険契約の内容>
    • 契約者(=保険料負担者):父(被相続人・85歳)
    • 被保険者:父
    • 死亡保険金受取人:母(相続人・78歳)
    • 死亡保険金額:1,000万円




 ご相談の死亡保険金は相続税の課税対象となるため、お母様が当該死亡保険金を受け取ったことが原因で、ご相談者様の扶養から外れ、扶養控除の適用が受けられない、ということはないと考えます。




1.死亡保険金の課税関係

 死亡保険金は、当該契約に係る被保険者・保険料の負担者・死亡保険金の受取人、がそれぞれ誰かによって、課税される税金が異なります。

 今回のご相談のように、被保険者である被相続人が保険料を負担していた契約に係る死亡保険金を相続人が受け取ったときは、当該死亡保険金は相続により取得したものとみなされ、相続税の課税対象となります。


2.扶養控除の対象者

(1)扶養控除

 所得税法上の控除対象扶養親族がいる場合には、所得税の計算上、一定の金額を「扶養控除」(所得控除)として、納税者の所得金額から差引くことができます。

(2)控除対象扶養親族

 控除対象扶養親族とは、扶養親族のうち、その年の12月31日現在の年齢が16歳以上の人をいいます。

(3)扶養親族

 扶養親族とは、原則としてその年の12月31日現在の現況で、次の4つの要件全てに該当する人をいいます。

  1. @「配偶者以外の親族」、「里子」、「市町村長から養護を委託された老人」のいずれかであること
  2. A納税者と生計を一にしていること
  3. B年間の合計所得金額が次の金額以下であること
     ・2019年分まで:38万円
     ・2020年分以降:48万円
  4. C青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払いを受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと


 上記1.のとおり、ご相談の死亡保険金は相続税の課税対象となるため、上記2.(3)Bの合計所得金額の計算には含めません。
 したがってご相談の場合、お母様が当該死亡保険金を受け取ったことが原因で、ご相談者様の扶養から外れ、扶養控除の適用が受けられない、ということはないと考えます。


<参考>
 相法3、所法2、84


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